はじめに
難しいアポイントを3件取った夜、眠れなくなる。
それは心の問題ではなく、体内でアドレナリンが過剰に分泌されているためです。
営業やテレアポの現場では、この「神経のスイッチ」を理解していないと、
成果を出しても、心身がすり減っていきます。
アドレナリン ― 「戦う神経」
アドレナリンは、交感神経を活性化するホルモンです。
難しい相手に話を通したり、チャンスを感じた瞬間に分泌され、
体を「戦闘モード」に切り替えます。
声が強くなり、呼吸が浅くなり、思考が狭く集中する。
その瞬間の集中力は成果を生みますが、長く続くと眠れなくなるのです。
これは精神論ではなく、生理現象です。
ノルアドレナリン ― 「怒りの神経」
以前、若いアポインターに「咲田さんは悔しくないんですか?」と聞かれました。
私は「怒った方が損をしている」と答えました。
なぜなら、怒りの感情の裏でノルアドレナリンが分泌され、
脳が「危険状態」と判断してしまうからです。
一瞬の怒りは力になりますが、
ノルアドレナリンが過剰に出ると、判断力と冷静さが奪われます。
だからこそ、怒りを整える人が、結果として一番強いのです。
呼吸のスイッチを理解する
感情を整える最もシンプルな方法が「呼吸」です。
- 胸式呼吸:緊張状態を維持し、交感神経を刺激する呼吸。
話している最中やプレッシャー下では、自然と胸式になります。 - 腹式呼吸:副交感神経を優位にし、体を“整える”呼吸。
深く吸い、ゆっくり吐くと、アドレナリンの興奮が静まり、
声のトーンが落ち着き、相手に安心感を与えます。
実は「丹田に力を入れて話す」というのは、
腹式呼吸で神経のバランスを取っている状態なのです。

結論 ― 整えるとは、神経を味方にすること
整えるとは、感情を抑えることではありません。
自分の体と神経を理解し、状況に合わせて切り替えることです。
呼吸を整えることで、副交感神経が働き、
ノルアドレナリンが静まり、言葉に温度が戻ります。
声を整えるとは、神経を整えること。
呼吸を整えるとは、感情を整えること。
その積み重ねが、安定した成果を生むのです。
コミュニケーション・ラボ
Communication Lab SAKITA
テレアポアーティスト(テレアポ改善コンサルタント) 咲田哲良
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著者: テレアポアーティスト 咲田哲良(さきたあきら)
営業と教育を「整える力」で再構築する活動を展開中。
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著者プロフィール: テレアポアーティスト(テレアポ改善コンサルタント)咲田哲良のプロフィールはこちら

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