30年やっても基礎に戻される理由 – 感じ方は個々で違う

30年

30年間の気づき

30年やって気づいたことがあります。

それは、オペレーターごとに「感じ方」が本当に違う という事実です。

同じマニュアル(トークスクリプト)、同じ文言、同じ説明をしても、
ある人には「これならすぐ使えそうです」と返ってくる一方で、
別の人は「難しいです」「頭では分かるのですが……」と口にします。

さらに言えば、
意味としては理解しているはずなのに、
実際の通話を想像すると急に言葉が出てこなくなる という人も少なくありません。

私は長年、この差を能力の問題として片づけるべきではないと感じてきました。

話す前の構えで止まってしまうケース

現場でよく見るのは、「話し方」よりも「話す前の構え」で止まってしまうケース です。

・この言い方で合っているのか
・相手に変に思われないか
・沈黙ができたらどうしよう

こうした不安が先に立ち、電話がつながった瞬間に、頭の中が一気に真っ白になる人がいます。

文言自体は決して難しくありません。
短く、平易で、実際に成果を出している言葉です。

それでも口に出せないのは、うまく話せないことへの恐れが先行しているから です。

何が起きるか

その結果、何が起きるかというと、
声が不自然に高くなったり、逆に極端に小さくなったりします。

言葉を噛まないように意識しすぎて、
本来あるはずの間が消え、
相手の反応を待たずに一気に話してしまう。

あるいは、
「正しく話そう」とするあまり、声に感情が乗らず、棒読みのような印象になってしまうこともあります。

これはテクニック不足ではありません
緊張状態のまま話しているだけ です。

今どんな状態で話しているか

私が基礎で何度も立ち返るのは、
「うまく話せているか」ではなく、
今、どんな状態で話しているか」 という点です。

落ち着いているのか。
必要以上に構えていないか。
失敗を避けることばかり考えていないか。

この状態が整わないまま、話法や切り返しを重ねても、
実務ではなかなか再現されません

原因は言葉そのものではない

簡単な言葉が難しく感じられるとき、その原因は言葉そのものではありません

安心して口に出せる状態になっていない。
それだけのことがほとんどです。

だから私は、
テクニックを教える前に、
声のトーン、間の取り方、構え方 を確認します。

基礎とは、
話し方を覚えることではなく、
話せる状態をつくること だと考えています。

テレアポアーティスト(テレアポ改善コンサルタント) 咲田哲良(さきたあきら)

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著者: テレアポアーティスト(テレアポ改善コンサルタント) 咲田哲良(さきたあきら)
営業と教育を「整える力」で再構築する活動を展開中。
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この記事を書いた人



咲田 哲良
テレアポアーティスト電話応対・営業教育の実践研究者


「テレアポをアートの域まで高めたい」という信念のもと、
取れる人のコツを構造的に整理し、現場で実践できる形で発信しています。


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