咲田哲良がみる 2026年 最新 コールセンター・インバウンド業務の実態

2026年最新インバンド
目次

はじめに

現在、私は大手メーカー系のインバウンド業務に携わっています。

以前はアウトバウンドやテレアポ中心の仕事をしていましたが、
実際に現在のコールセンター現場へ入ってみると、
世間がイメージしているものとはかなり違う部分が多いように感じます。

「AIによってコールセンター業務は無くなる」

ここ数年、そんな話を耳にする機会がかなり増えました。

実際、多くの企業がDX化やWeb化を進めており、

  • FAQ
  • チャット
  • マイページ
  • Web手続き

など、「電話をしなくても済む仕組み」は確実に増えています。

しかし、実際の現場を見る限り、電話業務はまだ無くなっていません。

むしろ現在のコールセンターは、単なる“電話受付”ではなく、“説明業”へと変化しているように感じます。

今回は、大手メーカー系インバウンド業務の現場から見えて来た実態について書いてみます。

大手企業ほどカスハラ対策は進んでいる

まず印象的だったのは、カスタマーハラスメント対策がかなり進んでいることです。

かつてのコールセンターは、「お客様は絶対」という空気が非常に強く、
オペレーター側がひたすら耐える構造になっていることも珍しくありませんでした。

しかし現在は少し変わって来ています。

一定ラインを超えた暴言や迷惑行為については、「カスハラ」と判断され、
場合によっては取引そのものを停止しているケースもあります。

もちろん全ての企業がそこまで徹底しているわけではありません。

ただ少なくとも大手企業では、「現場を守らなければ人が定着しない」
という考え方がかなり強くなっているように感じます。

インバウンド業務は比較的定着率が高い

一般的に、アウトバウンド業務に比べると、インバウンド業務は比較的離職率が低い傾向があります。

実際、新しく入った人もそのまま定着するケースが多い印象です。

一見するとインバウンドの方が楽に見えますが、
実際には「次に何を聞かれるかわからない状態」で待機し続ける独特の緊張感があります。

ただ、売上ノルマによるプレッシャーが比較的少ないため、
「アウトバウンドより精神的に楽だ」と感じる人が多いのも事実です。

一方で、アウトバウンド業務では、相手の反応を見ながら会話を組み立てたり、空気を変えたりと、
“営業的な創意工夫”が求められる場面が多くあります。

それに対してインバウンド業務は、良くも悪くも“正確性”が重視されるため、
個人のクリエイティビティを発揮できる余地はそれほど大きくありません。

もちろんその分、安定感や均質な対応品質が求められる世界でもあります。

電話は減った。しかし無くなってはいない

企業側はかなり前からWeb化やDX化を進めています。

しかし、それでも電話業務は残っています。

その理由の一つが、高齢化です。

実際に電話を掛けて来る利用者の多くは高齢者であり、
パソコンやネット手続きが苦手なケースが非常に多く見られます。

こちらとしては「Webでできます」と思う内容でも、相手側にはその前提自体が存在していないことがあります。

その結果、現在のコールセンターは単なる“電話受付”ではなく、“説明業”になっています。

DX化と言いながら、現場では紙文化が残っている

会社としてはペーパーレス化をかなり推進しています。

しかし実際の現場では、条件変更などの重要な手続きについては、
郵送・FAX・紙でなければ受け付けていないケースも少なくありません。

この辺りは役所に近い構造があります。

完全デジタル化したい企業側の考えと、

  • 高齢利用者への対応
  • 本人確認
  • 証跡保存
  • トラブル防止

といった現実との間に、大きなギャップがあります。

また、カタログについてもWebカタログを公開しており、
インターネット上から紙のカタログを請求できる仕組みが整っています。

それにもかかわらず、その手続き自体が難しい利用者も一定数存在するため、
現在でも電話やFAXによるカタログ請求を受け付けています。

DX化が進んでいるように見えても、
実際の現場では利用者層に合わせたアナログ対応を完全になくすことは難しいようです。

コールセンターなのに、電話以外の仕事が多い

世間では、「コールセンター=電話を取り続ける仕事」というイメージを持っている人も多いと思います。

しかし実際はかなり違います。

受電件数自体は、意外と少なく1日10件強程度です。

その代わり、

  • 郵便物作成
  • FAX送信
  • システム入力
  • 書類処理

など、事務作業の割合がかなり高くなっています。

また現在は、取引額の低い顧客には営業担当が付かない仕組みも増えているようです。

その結果、本来営業が行っていた説明業務まで、コールセンター側が担うケースが増えています。

もはや単なる“電話窓口”ではなく、“顧客対応代行部署”に近い構造になっています。

人手不足と教育不足

現在のコールセンター業界では、人手不足もかなり深刻です。

正社員は非常に少なく、実際の教育を派遣社員が担当しているケースも珍しくありません。

現場によっては、オペレーター教育を派遣社員が担い、入社して3日程度で受電開始になるケースもあります。

当然、着台してから覚えなければならないことが非常に多くなります。

この辺りはアウトバウンドとの大きな違いです。

アウトバウンドはある程度トークを固定できますが、インバウンドは問い合わせ内容が読めません。

そのため、“現場へ入りながら覚える”構造になりやすいようです。

「人間に繋がらない問題」は実際に起きている

最近特に多いのが、

「電話が繋がらない」

という問い合わせです。

特に休日明けは技術相談窓口に電話が集中します。

しかも電話して来るのは一般利用者だけではありません。

家電量販店なども同じ窓口へ問い合わせるため、回線がかなり混雑します。

企業側はAI化や自動化を進めていますが、現場ではまだ「人間に直接聞きたい」という需要が非常に強く残っています。

オペレーター層にも変化が起きている

インバウンド業務の現場では、オペレーターの年齢層も比較的高めです。

特に40代以上の割合がかなり高く、男女比では女性が多い傾向があります。

これは平日日中帯の業務が中心であることも大きいと思われます。

一方で、夜間や土日中心のコールセンターでは、また違った構成になっている可能性があります。

おわりに

今回、久しぶりにインバウンド業務の現場へ入ってみて感じたのは、
同じコールセンター業界でも、アウトバウンドとインバウンドでは求められる能力が大きく異なるということです。

正確性や安定した対応を求められるインバウンド業務に対し、
アウトバウンドやインサイドセールスでは、
相手に合わせて会話を組み立てる柔軟性や創意工夫が求められます。

どちらが優れているという話ではありませんが、
私は改めて「人と話しながら新しい可能性を切り拓いていく仕事」に魅力を感じました。

そういう意味では、この経験もまた、
テレアポやインサイドセールスを教える立場として貴重な学びになったと感じています。

テレアポアーティスト(テレアポ改善コンサルタント) 咲田哲良(さきたあきら)

咲田哲良が扱っている仕事の全体像はこちら
https://sakita.ltd/works/


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著者: テレアポアーティスト(テレアポ改善コンサルタント) 咲田哲良(さきたあきら)
営業と教育を「整える力」で再構築する活動を展開中。
SNSでも最新の気づきを発信しています: XnoteLinkedIn


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この記事を書いた人



咲田 哲良
テレアポアーティスト電話応対・営業教育の実践研究者


「テレアポをアートの域まで高めたい」という信念のもと、
取れる人のコツを構造的に整理し、現場で実践できる形で発信しています。


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